銀河鉄道999等のSF漫画の大御所「松本零士」大先生は、長年「戦場漫画」シリーズを
執筆されていましたが、そこには熟練のパイロットで指導教官だった父親の影響があり
ました。松本先生は九七式戦闘機の車輪をこの大刀洗平和記念館に寄贈されています。
由布院からハウステンボスに行く中継地として選んだのは、福岡県朝倉郡筑前町にある
「大刀洗(たちあらい)平和記念館」です。ここには「震電」の実物大模型を常設展示
しています。 戦前は大刀洗飛行場を中心とした一大軍都としての歴史があります。
館内には大刀洗航空隊に関する資料など2000点が展示されおり、他に「震電」「零戦」
「旧陸軍・九七式戦闘機」が1階に鎮座しています。 でも本当に見てほしいのは、
特攻隊員約200名の遺影と遺書であり、大刀洗の繁栄と空襲の映像の上映です。
ゴジラ・マイナスワンでは「海神作戦」において、作戦海域にゴジラを誘導する為、
主人公が「震電」を駆ります。機首の30ミリ機銃で牽制し、終盤では放射熱戦を吐こう
と大きく口を開けたゴジラに対し、口腔内に突撃、爆散し、とどめをさしました。
震電は高高度で侵入するB-29戦略爆撃機を、30ミリ機銃4門を用いて、一撃離脱戦法で
撃破する事をコンセプトに、戦争末期に開発された局地戦闘機ですが、試作のみで実戦
には間に合わなかった事から「幻の局地戦闘機」と言われています。
上記のコンセプトを実行する為、震電は「先尾翼機」と呼ばれる特異な外観が特徴です
機体前方にはプロペラの代わりに「前翼」と呼ばれる水平尾翼の様な小さな翼があり、
6枚の大きな推進式プロペラは、機体最後尾に位置します。エンテ型とも呼ばれます。
震電の実物大模型は、映像から想像していたモノより遥かに大きく、迫力がありました
全長9.76m 全幅11.11m 全高3.55m。 プロペラ直径3.4m。武装30㎜固定機銃×4
操縦席の中が良く見れなかったのは残念です。射出式脱出装置は確認できませんでした
建物の屋根には実物大のB29の大きさを示す枠組みが吊り下げられており、その大きさ
を実感することができます。ゴジラ-1.0の山崎監督は 「筑前町が撮影終了後の買取を
してくれたから、震電の実物大模型を製作出来ました」と語っています。